【読書感想文】 徹夜しないで人の2倍仕事をする技術三田流マンガ論 ─三田紀房流マンガ論─

書籍の概要

ベストセラー『ドラゴン桜』をはじめ、ヒットを飛ばし続けるマンガ家・三田紀房。彼の活躍を支えるのは、長いキャリアを経て築き上げた“成功の方程式”だ。「徹夜はしない。でも締め切りは守る」「企画は考えて出すものではない」「ベタを貫け」など、あなたの仕事を抜本的に進化させるノウハウをまとめて紹介。結果を出したい人、必読!

大雑把な感想

この人の漫画はドラゴン桜エンゼルバンクやインベスターZも好きで読んでます。
この本自体はすごく読みやすかったです。構成やまとめのポイントとか流石だと思いました!
本書を読んでITエンジニアにも通づるところがあったので気になったところをメモしておこうと思います。

パフォーマンスが上がる環境づくり

日本社会の仕事の進め方は、ある種美徳とされている、「頑張り」に頼っているところがあります。個人の頑張りはもちろん大切。だけど、それが辛い環境だったら持続不可能です。
アメリカ社会では人のモチベーションやパフォーマンスが最大となるような環境づくりや仕組みづくりに重きをおいているようです。
ITのプロジェクトにおいてもチームの個人の頑張りにたよる働き方ではなく、自然と個人のスキルが上がるような組織作りチーム作りが必要だと考えます。

締め切りは絶対やぶらなない

漫画家は締め切りに追われてるイメージありますね。著者は絶対破らないと説いています。

なぜ 、ネ ームが遅れるのか 。それはマンガのスト ーリ ーの構想がそもそも弱いからだ 。企画段階で面白い構想ができていれば 、 1話 1話を作っていくときに迷わない 。

ITプロジェクトにあてはめるとネームはシステムのアーキテクチャ開発プロセスですかね。盤石なアーキテクチャの上で開発するならフィーチャーを実装する際にあれこれ迷いが生まれないだろうし、 開発プロセスが決まっていれば毎回考えることが減って、いいと思います。

自己満足に時間をかけるのはムダでしかない

実装における自己満足ってどういうのがあるだろうか。命名とかシンタックスとかかな。
本書では続いて店を開け続けろという示唆をしていたため、さっさとリリースしろってことなんだろうな。
ITプロジェクトだとサービス停止や技術的負債のリスクとかあるから多少必要な部分もあると思いました。

「針の穴」

著者は漫画のネタを考えるときに針の穴ほどに狭い領域をネタにするらしい。
これはキャズム理論に通じるところだろうな。サービスの立ち上げの際はニッチのサービスを突き詰めるところから始めるっていう。

なんとか食べていける状態は危険

現状維持は他が成長するうちに自分が底辺になって危険だということはこれまで何度か耳にしてます。DMMの亀山会長も同様のことを言っていましたね。
会社、サービス、個人にとっても成長してこそ現状維持なのかもしれません。

まとめ

漫画家の働き方とエンジニアの働き方には通ずるところがあるんだなという気づきと、改めて普段考えているところの再確認になったなという一冊でした。